やっぱり子育て支援こそ重要  諸富徹「人口減少時代の都市」を読む

諸富徹さんの「人口減少時代の都市」を読みました。

同氏の主張は、ごく大雑把に、
1 これからは遅かれ早かれ人口減少は免れないのだから、子育て支援策を競いあうのではなく、人口減少に対する準備(縮減都市政策など)を行うべき
2 そのためにも、福祉を充実させるためにも、自治体独自の財源確保が必要
ということにあると思います。

 1について、人口減少に対する準備をすべきことに異論はありません。新潟市でも立地適正化計画を作っています。しかし、新潟市の場合、基幹的公共交通が伸びていないところに住宅を誘致する計画となっているなど、人口減少に対応した都市構造作りとは相容れない内容となっています。住民意思を尊重しながら、都心部と基幹公共交通沿線に人を集める政策は長期的には必須だろうと思います。

 ただし、各自治体が子育て支援策を競っていることに対して否定的なのは解せないところです。これは単に人口の社会増減を奪い合うゼロサムゲームではなく、競い合うことにより全体としての子育て支援レベルがあがり、将来的には日本全体の人口維持につながる政策だと見るべきだと思います。

 2については大いに示唆を受けるところがありました。同書では、戦前の大阪市長関一が市営電力などにより市の財源を作り福祉にあてた事例、戦後東京の美濃部都政では福祉充実のため自主課税により財源を確保しようとした事例など、福祉充実のために自治体が独自財源確保に努力してきた事跡が紹介されています。

 翻って現在の新潟市政はどうでしょうか。無駄遣いを続けつつ、財政難を理由に必要な支出を削っています。他方、独自財源については全く触れるところもありません。

 自治体としては将来のために何が必要なのかをきちんととらえ、そのためにお金が必要ならばパチンコ税などの独自財源についてきちんと考えていくのがあるべき姿かと思います。

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