後遺障害等級4級の場合の慰謝料(交通事故)

交通事故

交通事故で後遺障害等級4級の後遺障害が残った場合、民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準では、1670万円の慰謝料が発生するものとされます。

もちろん、これは目安であり、事情によって、これを上回る慰謝料が認められることもあります。

例えば、福岡高等裁判所那覇支部平成23年11月8日判決は、以下のとおり述べて、後遺障害等級4級の場合に慰謝料2000万円を認めています。

「前認定のとおり、控訴人は本件事故により右下腿切断、右肩関節機能障害、骨盤変形障害(併合4級)の後遺障害を負った。
上記後遺障害が重篤であることは多言を要しないものであるところ、証拠(甲37、原審における控訴人本人)によれば、控訴人は症状固定まで約2年にもわたる長期の入院と数次の手術

を余儀なくされ、症状固定後も幻肢痛に苦しんだこと、平成23年3月まで長期間にわたって△△大学医学部を休学せざるを得ず、学業及び将来の資格取得に多大なる影響を受け、より一層

の精神的苦痛を被っていると認められる。
これらの事実に加え、被控訴人が本件事故の態様について事実に反する主張をして責任を回避しようとする対応に終始し、これにより控訴人が更なる精神的苦痛を被ったことが窺われるこ

とを勘案すると、控訴人が本件事故により被った上記後遺障害に係る精神的苦痛を慰藉するに相当な金員は2000万円であると評価される。
被控訴人は被控訴人及びその家族が何度か控訴人をお見舞いしたことを指摘するところ、お見舞いをしたからといって事実に反する主張をすることが許されるわけではない。」

 

このように、後遺障害の程度や影響、加害者が事実と異なる弁解をしたことで被害者がさらに精神的苦痛を被ったことが考慮されています。

後遺障害等級4級の場合に限らず、後遺障害がいかに被害者の人生にとって悪影響を与えているか、加害者の弁解や事故態様の問題性を指摘することが重要なのです。

なお、同判決では、症状固定までの長期入院などを慰謝料の考慮要素としています。

しかし、それは入院・通院の慰謝料にあたり考慮されるべきものであり、後遺障害の慰謝料として考慮されるべきものではないように思います。

いずれにしても、入院・通院時の苦痛も慰謝料としては反映されるので、この点の主張立証もきちんと行うべきでしょう。

 

交通事故でお悩みの方は、弁護士齋藤裕(新潟県弁護士会所属)にお気軽にご相談ください。

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