後遺障害等級7級の場合の慰謝料(交通事故)

交通事故

民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準上巻2019では、後遺障害等級7級の場合の慰謝料の目安は1000万円とされています。

しかし、具体的事情によっては、これを超える慰謝料が認められることもあります。

例えば、東京地裁平成20年7月22日判決は以下のとおり述べます(顔面醜状及び疼痛の後遺障害が生じた事案です)。

「後遺障害に関する慰謝料については,既に認定した原告の後遺障害の内容・程度等のほか,証拠(甲2ないし4,9,10,乙1ないし5,被告)によれば,本件事故は,見通しのよい道路を通常に走行中の原告運転の原動機付自転車の後部から被告運転の普通自動車が規制に係る最高速度を時速20キロメートル以上超過して衝突したという態様のもので,被告は,本件事故の発生から1時間半以上を経過した時点に実施された飲酒検知においても,呼気1リットル中に0.45ミリグラムのアルコールが検知される状態だったのであり,衝突の衝撃はフロントガラスが割れる程度の強いものであって,交通事故が発生したことは明らかと見られる状況であったにもかかわらず,所要の救護等の措置をとらずに現場を立ち去ったことが認められ,上記の証拠によれば,被告は後に反省して警察に出頭し,相応の刑事処分を受け,200万円の損害賠償金の内払をした等の事情が認められるものの,このような事情を考慮しても,なお,本件事故の態様は悪質なものであるといわざるを得ないこと,さらに,原告は本件事故の発生した当時に20歳代の未婚の女性であり(原告),既に認定したとおり本件事故の結果として原告が高校生のころ以来希望していた職業に就くことを断念するに至ったこと等をしんしゃくし,上記に関する慰謝料の金額としては,1250万円をもって相当と認める。」

ここで、高校生のころから希望していた職業に就くことを断念したというのは、海外旅行の添乗員を希望していたものの、諦め、勤務していた旅行会社も退職したことを指します。

このように、加害者が飲酒運転をしていたこと、救護義務を果たさなかったこと、後遺障害のために被害者が希望の職業に就職できなくなったことを踏まえ、1250万の慰謝料を認めています。

特に加害者に悪質性が見られるケース、後遺障害により通常より大きな影響が生じたと思われるケースにおいては、丁寧にそれらの事情を主張立証し、損害額に適切に反映させていくことが重要ということかと思われます。

交通事故でお悩みの方は、弁護士齋藤裕(新潟県弁護士会所属)にお気軽にご相談ください。

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