面会交流の間接強制金を不履行1回20万円とした事例

離婚問題

調停調書などにおいて面会交流をすべきことが具体的に定められたにも関わらず、監護親が非監護親に面会交流を認めない場合、間接強制(お金を払わせることで強制をする方法)により面会を1回させないと○円の支払いを命ずるという命令が出されることがあります。

大阪高裁平成30年3月22日決定は、この強制金を、不履行1回につき20万円を定めました。

ちなみに、原決定は、不履行1回につき5万円と定めていました。

同決定は、以下のとおり述べます。

「相手方は、抗告人との別居から約3年間、抗告人と未成年者との面会交流を拒否し続け、本件決定後も、これにより定められた義務を任意に履行しなかった。相手方が上記義務を履行したのは、原決定による強制金の支払を命じられた中でのことである。これらの相手方の面会交流に対する約3年間にわたる拒否的な態度等に照らすならば、原決定後に相手方が本件決定により定められた義務を2回程度履行したからといって、相手方が今後もその義務を継続的かつ確実に履行するとみることは困難である」、「したがって、原決定後に相手方が面会交流に応じているとの現状を踏まえても、なお相手方に上記義務を継続的かつ確実に履行させるためには、相手方の収入や経済状況(抗告人から支払われる婚姻費用を含む。)等を踏まえ、相手方に面会交流を心理的に強制させるべき相応の額の強制金の支払を命じる必要がある。その強制金の額については、相手方が歯科医師の資格を有し、現在まで歯科医師として稼動し続け、別件決定時点において、勤務医として年収500万円弱を得ており、その稼動能力が低減したとの事情は認められないことや、抗告人が相手方に対して支払うべき婚姻費用分担金の金額(月額21万円)などの事情に照らし、不履行1回につき20万円とするのが相当である」

このように、監護親が面会交流について拒否的であった事情、婚姻費用も含めた相手方の年収が740万円程度となることなどを踏まえ、不履行1回につき20万円という高額の強制金が命じられています。

特に、婚姻費用が20万円を超えており、それと匹敵する程度の金額でないと強制の意味がないとの考慮が強く働いたとも推測されます。

監護親が比較的高額の収入を得ている場合の間接強制における強制金額の在り方について参考となる裁判例かと思います。

離婚や面会交流などでお悩みの方は、弁護士齋藤裕(新潟県弁護士会所属)にお気軽にご相談ください。

 

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