「嫁いびり」と慰謝料(離婚)

離婚問題

離婚に伴う慰謝料については夫婦の行為のみが対象となるのが原則です。

しかし、第三者の行為が悪質であり、そのために夫婦関係が破綻したような場合については、第三者の行為について慰謝料が認められることもあります。

典型は不貞ですが、それ以外でも慰謝料が認められることもあります。

以下、最高裁において第三者の行為について慰謝料が認められた事例(不貞以外)をご紹介します。

最高裁昭和41年2月22日判決は、以下のとおり述べて、舅が強引に内縁関係を破綻させたという事案について慰謝料を認めました。

「内縁関係に不当な干渉をしてこれを破綻するにいたらしめた者が不法行為に基づく損害賠償の責任を負うべきことは当然であつて、原審が確定したところによれば、「上告人清一は、上告人らの資産はもちろんその日常生活をも支配していたが、被上告人の入籍に反対してその実現を阻止し、その妻フキノをして被上告人の荷物をその実家に戻させたものであつて、上告人清志の本件内縁関係の一方的意思による破綻について共同加担した。」というのであるから、右事実関係のもとにおいては、上告人清一が被上告人に対し、不法行為に基づく損害賠償責任を負うとした原審の判断は相当である。したがつて、原判決に所論の違法はなく、論旨はすべて採るをえない。」

最高裁昭和38年2月1日判決は、以下のとおり述べて、悪阻で苦しんでいる被上告人に舅姑らが怠惰であるなどと述べ内縁関係を破綻させたとして、慰謝料を認めました。

「内縁の当事者でない者であつても、内縁関係に不当な干渉をしてこれを破綻させたものが、不法行為者として損害賠償の責任を負うべきことは当然であつて、原審の確定するところによれば、本件内縁の解消は、生理的現象である被上告人の悪阻による精神的肉体的変化を理解することなく、懶惰であるとか、家風に合わぬなど事を構えて婚家に居づらくし、里方に帰つた被上告人に対しては恥をかかせたと称して婚家に入るを許さなかつた上告人らの言動に原因し、しかも上告人Aは右被上告人の追出にあたり主動的役割を演じたというのであるから、原審が右上告人Aの言動を目して社会観念上許容さるべき限度をこえた内縁関係に対する不当な干渉と認め、これに不法行為責任ありとしたのは相当である。」

 

現在でも、舅や姑が夫婦関係に不当介入し、夫婦関係を破綻させる事例は散見されます。

そのような場合、程度によっては舅や姑の損害賠償義務が生じえますので、注意が必要です。

 

離婚や慰謝料請求でお悩みの方は、弁護士齋藤裕(新潟県弁護士会所属)にお気軽にご相談ください。

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