タクシーのドアに自転車が衝突した事故の過失割合(交通事故)

交通事故

1 タクシーのドアに自転車がぶつかった事故

タクシーがドアをオープンさせたところに自転車が衝突するという事故は珍しいものではありませんが、その場合の過失割合について取り上げられることが多くはないので、以下、このような事故の過失割合について判断を示した裁判例をご紹介します。

なお、過失割合についての記事もご参照ください。

2 裁判例の内容

大阪地裁平成30年3月29日判決は、以下のとおり、タクシーのドアに自転車が衝突した事故の過失割合の判断をしています。

「被告は,被告車両を運転し,本件道路の別紙図面記載①の地点で,別紙図面記載(A)の地点に,タクシーの利用客を見つけたため,減速し,別紙図面記載②の地点に停止した。原告は,その頃,原告車両を運転し,××交差点の西側に設置された歩道を南から北に向けて進行していたが,上記交差点を通り過ぎたあたりで,人通りが多かったため,本件道路に進出し,南から北に向けて進行を続けた。そして,被告が,上記利用客を乗せるために被告車両の左後部ドアを開けたところ,別紙図面記載(×)の地点で,原告車両が上記ドアに衝突した。」

「前記前提となる事実のとおり,被告には,後方から進行してくる車両の有無及び動静を確認せずに被告車両の左後部ドアを開けた過失があるところ,上記(1)の事故態様によれば,原告にも,停止した被告車両の左後部ドアに十分な注意を向けていなかった過失があると認められ,前記前提となる事実のとおり,本件事故が夜間に発生したものであることも踏まえれば,本件事故の過失割合は,原告が5パーセント,被告が95パーセントとするのが相当である。」

このように、タクシー:自転車の過失割合を95:5と判断しています。

進路を妨害したタクシーの過失が圧倒的に大きいのは当然といえ、妥当な基準と思われます。

さらに、お互いの見えやすさ(夜間か昼間か、ライトが点灯していたかどうか。自転車が点灯していなかったとすると自転車側の過失が大きくなる)、ドアをあけて自転車がぶつかるまでどの程度の時間があったか(短いほどタクシーの過失が大きくなる)、自転車の速度(自転車の速度が速いと自転車の過失が大きくなる)、自転車走行が予測できたか(予測できた場合にはタクシーの過失割合が大きくなる)などの要素によって過失割合が修正されることにはなるでしょう。

3 新潟で交通事故のご相談は弁護士齋藤裕へ

交通事故でお悩みの方は、弁護士齋藤裕(新潟県弁護士会所属)にお気軽にご相談ください。

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