新型コロナ法律相談その14 養育費・婚姻費用の減額

1 新型コロナと養育費・婚姻費用の減額

新型コロナウイルス蔓延と緊急事態宣言などにより、減収となった方が多く、そのため養育費・婚姻費用の減額が問題となっています(逆に、養育費・婚姻費用をもらう側からすると、増額が問題となるともいえるでしょう)。
この点、新型コロナウイルスに伴う休業などがいつまで続くかにもよるため、現時点で断定的なことを言うことはできませんが、短期間において減収があった場合の従来の裁判例を参照して、見通しと立てることとします。

 

2 福岡家裁小倉支部平成29年3月17日決定

福岡家裁小倉支部平成29年3月17日決定は、以下のとおり述べ、短期間の減収は婚姻費用減額にあたり考慮されないとしています。
「申立人は,■■■学校に入校していた期間(平成28年■月から同年■■月までの間)の減収(上記2(5)参照)についても減額事由として考慮すべきである旨主張する。
しかし,平成28年中の年収は平成26年中の年収(前件審判において前提とされたもの)と比べて約8.8%減にとどまっている上,かかる減収は一時期のものにすぎず,今後,収入は回復する見込みである。このようなごく短期間のさほど大きな額ではない減収について,減額事由として扱う必要はない。」
この減収があった具体的な期間ははっきりしませんが、数ケ月ということでしょう。
小倉支部は、数ケ月で、回復する見通しがある減収については、婚姻費用減額において考慮されないとしています。
福岡高裁平成29年7月12日決定も、小倉支部決定の上記判断を維持しています。
婚姻費用が数年単位で支払われることが想定される場合において、数ケ月程度の短期間の減収を考慮しないということは十分ありうるでしょう。
これは、婚姻費用より長期間の支払が通常である養育費については一層強く妥当すると思われます。
新型コロナに関しては、業種によって違いが出てくる可能性があります。
義務者が今後減収が長期化する見通しのある業種で勤務している場合、婚姻費用や養育費が減額される可能性はあるでしょう。
しかし、減収が一時的と見込まれる場合、減額は認められにくいと考えます。
そうはいっても、減収が長期化するかどうかの見通し自体簡単ではないため、個々の事案の判断にあたっては難しい判断が求められることになります。

3 養育費などのご相談は新潟の弁護士 齋藤裕に

養育費算定表改定についての記事もご参照ください。

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