紀州のドン・ファンの遺言書をめぐりトラブル 自筆証書遺言の効力

相続問題

1 紀州のドン・ファンの遺言書について無効との主張

報道によると、紀州のドン・ファンと読まれた長崎幸助さんの遺言書の無効確認を求める訴訟が和歌山地裁に提訴されたとのことです。

報道からは、市職員が和歌山家裁田辺支部で遺言書を確認したとされています。

これは検認という手続きであり、自筆証書遺言について求められる手続きであるため、長崎さんの自筆証書遺言の効力が争われていると考えられます。

2 自筆証書遺言をめぐるトラブル

自筆証書遺言については、民法968条が以下のとおり定めています。

「第九百六十八条 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、自筆証書にこれと一体のものとして相続財産(第九百九十七条第一項に規定する場合における同項に規定する権利を含む。)の全部又は一部の目録を添付する場合には、その目録については、自書することを要しない。この場合において、遺言者は、その目録の毎葉(自書によらない記載がその両面にある場合にあっては、その両面)に署名し、印を押さなければならない。
3 自筆証書(前項の目録を含む。)中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。」

 

このように自筆証書遺言は、形式的要件を満たせば、他人の関与は不要ですし、気軽に作成できます。

しかし、形式不備、遺言能力、そもそも本人が書いたかをめぐって効力が争われることも多いです。

例えば、東京地裁平成30年1月30日判決は、以下のとおり述べ、アルツハイマー型認知症を発症していた人の遺言能力を否定し、その自筆証書遺言を無効としています(アルツハイマー型認知症だから即遺言無効とはならないことに注意が必要です)。

「これらの亡B1の精神状態に関するエピソードと本件遺言の作成との時的関係に照らせば,本件遺言の各作成日(平成24年9月5日及び同年10月18日)における亡B1のアルツハイマー型認知症は,相当程度進行していたというべきであり,日常生活の基本的な事柄を自律的に判断することも困難な程度に,亡B1の判断能力を著しく低下させていたものと推認できる。」

 

面倒であっても公証人を関与させる公正証書遺言の方が後日争われにくいので無難ですので、特に高額の遺産が問題となるときは公正証書遺言を選択すべきでしょう。

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