あおり運転処罰のための妨害運転罪について

交通事故

1 あおり運転処罰のため6月30日から妨害運転罪が適用に

あおり運転に対する処罰を目的とした妨害運転罪が6月30日から適用されます。
以下、どのような規定なのか、解説をします。

2 道路交通法の改正内容

道路交通法の第百十七条の二の二は、「次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」として酒気帯び運転等を禁止していますが、そこに新しい11号が付け加えられます。

新しい11号は、

「他の車両等の通行を妨害する目的で、次のいずれかに掲げる行為であって、当該他の車両等に道路における交通の危険を生じさせるおそれのある方法によるものをした者」

です。

具体的には、他の車両等の通行を妨害する目的で、他の車両等に道路における交通の危険を生じさせるおそれのある方法で、以下のいずれかをした場合、3年以下の懲役等に処せられることになります。

イ 道路の左側を通行しない

ロ 急ブレーキ

ハ 先行車が急ブレーキを踏んでも間に合うくらいの車間をあけない(札幌高裁昭和37年7月10日判決では時速40キロメートル時で15メートル、仙台高裁昭和46年6月8日判決では時速55キロメートル時で20メートル)

ニ 変更先車線の車両等の速度や進路を変更させるような状況での車線変更

ホ 追い越しを左側からする、危険な状況で追い越しをする

ヘ 他の車両の妨げとなるのにライトを消したり、減光したりしない

ト 必要性がないのにクラクションを鳴らす(危険を防止するためにクラクションを鳴らす以外に方法がないときは、違反となりません)

チ 安全な方法で運転をしない(ハンドルから手をはなして運転する、ブレーキペダルを踏むべきところアクセルペダルを踏んで暴走させる、蛇行進運転、ドアを半開きにして身を乗り出して運転する、凍結した路面で速度調節しないなどがこれに該当するとされています)

リ 最低速度以下で運転をする

ヌ 高速道路等で正当な理由がないのに駐停車する(ペーキングエリアやサービスエリアで駐停車する、故障のため駐停車する、眠気や便意があるため十分な幅員がある路肩や路側帯に駐停車するような場合は違法ではありません)

「通行を妨害する目的」については、例えば、熊本地裁令和1年12月20日判決は、対向車線にはみ出して追い抜きをした行為について、「本件事故当時,対向車線には相応の交通量があり,被告人がこれを認識できなかったというような事情も窺えない。そうすると,被告人は,対向車線に自車を進出させれば,対向車の通行を妨害することになることは当然認識していたというべきである。・・・このような場合,被告人は,自らの運転が,対向車両に自車との衝突を避けるため急な回避措置を取らせることになり,対向車両の通行を妨害するのが確実であることを認識していたものと認め,人又は車の通行を妨害する目的」が認められるものとしました。このように、客観的に危険性を生じさせる状況があった場合に通行を妨害する目的が認定される可能性がた高くなります。

交通の危険を生じさせるおそれのある方法については前例に乏しいですが、事実上客観的に「通行を妨害する目的」があるとされる場合には「交通の危険を生じさせるおそれのある方法」であったと認定される可能性が高いでしょう。

なお、11号に違反し、高速道路上で他の自動車を停止させるなど著しい交通の危険を生じさせた場合には3年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられうることになります。

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