脊髄損傷(四肢麻痺、両下肢麻痺)と家屋改造費用

さいとうゆたか弁護士

1 交通事故と家屋改造費用

交通事故で重度の後遺障害が残った被害者が自宅で生活する際に家屋改造が必要である場合、その費用が賠償されることがあります。

脊髄損傷(四肢麻痺、両下肢麻痺)の場合、家屋改造を要する場合が多く、家屋改造の費用の賠償を認めた裁判例も多くあります。

 

2 脊髄損傷(四肢麻痺、両下肢麻痺)と家屋改造費用

大阪地裁平成10年6月29日判決は、第五頸椎以下完全麻痺等の被害者について、ホームエレベーターや水平トランスファーシステム設置費用の賠償を認めつつ、ホームエレベーターは他の家族の利便にも資するとして8割分のみの賠償を認めました。

「原告花子の介護のためには、原告花子の後遺障害の内容からみて、現在の住居(市営住宅の一一階、床面積五八・二〇平方メートルの三DK)では不適であり、新たに購入する居宅においては、自宅内を車椅子で移動できるようにホームエレベータを設置し、入浴、排便等が容易に行えるように水平トランスファーシステムを設置する必要があること、及び右工事には合計八八二万円の支出を要することが認められる。」
「ただし、ホームエレベーターの設置については他の家族の利便と生活向上にもつながるものであるから、右設置代金の八割をもって本件事故と相当因果関係を有する損害と認める。」

また、四肢麻痺の被害者についての東京地裁平成16年5月31日判決は、バリアフリー化工事の費用の賠償を認めつつ、被害者において体温調整ができないと判断すべき根拠がないことから床暖房等の費用について相当性を認めがたいことや家族も利便性を享受することを根拠に請求額の7割についてのみ賠償を認めました。

「原告Aの体温調節機能に障害があることを認めるに足りる証拠はないから,床暖房工事(39万5200円)及びエアコン工事(10万円)については相当性を認め難いこと,家族が利便を享受する面もないわけではないことその他諸般の事情を考慮し,請求額の7割(778万6679円。小数点以下切捨て。)をもって相当と解する。」

 

このように、脊髄損傷(四肢麻痺、両下肢麻痺)について家屋改造費用の賠償は認められることが多いものの、家屋改造は家族の利便性も高めるとして全額の賠償までは認められないケースが多くなっています。

 

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