交通事故と適応障害

交通事故

1 交通事故と精神疾患

交通事故は被害者に大きなストレスを与えます。
そのため被害者が精神疾患に罹患することもあります。
交通事故で適応障害となったケースについては、後遺障害として認定するケースもあります。
近時の裁判例としては東京地裁平成30年4月25日判決があります。
以下、ご紹介します。

2 東京地裁平成30年4月25日判決

この事故は、「道路を横断中の歩行者であった原告に,被告車が接触して,約4.9m先に転倒したという事故であり,これにより原告に加わった外力は相当強いもの」でした。
被害者は適応障害との診断を受けています。

裁判所は、
ⅰ このように事故の衝撃が強かったこと、
ⅱ 被害者が「右第2,第3,第4腰椎横突起骨折等の傷害を負い,腰部,背部,頸部等の様々な部位に神経症状が生じた」こと
ⅲ 退院後には入院中にはなかった頭痛を感じるようになり,その原因が医学的に明らかにならないまま通院を続ける中で精神的に不安定になり,気分や情動の不安定性等の症状が出るようになったこと
ⅳ 被害者には、「全身の多岐にわたる症状(不定のもの),物忘れ,人込みでの疲れ,活動性の維持困難等」があること
ⅴ 被害者が、「〇病院精神科等で適応障害等の診断を受けて,通院精神療法,投薬を継続して受けたこと」
ⅵ 「病院の医師が,脳血流シンチグラフィー検査(Tc-ECD Spect)の結果について,外傷に関連した反応性精神障害(うつやPTSDなど)に見られる特徴があり,何らかの精神疾患が存在していることは客観的に示されているとしたこと」
ⅶ 被害者「が本件事故前に精神面での問題が生じて精神科等に通院していた様子はうかがわれない」こと
などから、被害者に交通事故による精神障害が残っているとして14級の後遺障害に該当すると判断しました。

事故の衝撃、身体的な被害の大きさ、症状が事故と関連すると思われる経過で出現しているか、医師の判断、従来における精神疾患のり患等を踏まえ、後遺障害に該当する適応障害があるかどうかが判断されていることになります。
もし交通事故で適応障害となった場合、賠償の対象となることもありえます。おかしいと思ったら早めに心療内科や精神科を受診するようにしましょう。

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