クレーンからの落下物と労災

交通事故

1 クレーンからの落下物をめぐる労災

クレーン作業をしているときにクレーンから物が落ち、労働者がケガ等をするという労災事故はかなり頻発しているものです。

以下、その場合の使用者の責任について検討します。

 

2 裁判例の状況

前橋地裁桐生支部平成30年1月18日判決は、クレーンの操縦者Cについて、「クレーンの運転者は,クレーンの操作を開始するにあたり,自らも玉掛けが適切にされているか否かを確認すべき注意義務があるというべきであるところ,Cは,亡Aの合図に従うのみで,自ら確認することはなかったものと認められる。本件においては,玉掛けが適切でなかったといえるから,Cも玉掛けが適切にされているのか否かについて注意を払っていれば,その不適切さに気づいて事故を回避できた可能性は高かったものといえる。」として、玉掛確認の不十分さを理由に安全配慮義務を肯定しています。

前橋地裁桐生支部平成30年1月18日判決は、クレーンの操縦者Cについて、「亡Aは,アームの後方からクレーンの下に入ってきたと認められるところ,クレーンの操縦者は,クレーンの下に人がいないことを常に確認しながら運転すべきであり,人がクレーンの下に入り込もうとしている場合には操作を停止すべき注意義務があるというべきである。しかるに,Cは,誰もクレーンの下に入ってこないものと軽信し,亡Aがクレーン車の下に入ってくるのに気づかないままクレーンの操作を継続したものと認められる。以上によれば,Cにはクレーンの下に入ろうとする者の存否についての注意を怠った過失があるものというべきである。」として、クレーンの下に人がいないか確認すべき義務の違反を認めています。
クレーンからの落下物をめぐる労災事件の多くは、玉掛などのミスとクレーンの付近に人が出入りしていたことが原因となっています。

特に、クレーンの付近に人が出入りしていた類型については、被災労働者自身の過失も認められるケースが多くなります。

そのような場合でも、使用者の黙認等を主張立証し、過失割合を極小化していくことが重要です。

 

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