帝京長岡高校教諭解雇で解雇無効の仮処分

労災、解雇問題

1 帝京長岡高校での解雇事件で解雇無効の仮処分決定

新潟地裁長岡支部は、令和2年9月18日、帝京長岡高校が吉田大教諭を解雇したことについて、解雇無効として賃金の仮払いを命じました。

私も土屋俊幸弁護士、加賀谷弁護士らで構成される弁護団の末席を汚していましたので、簡単にご紹介します。

このケースでは、帝京長岡高校は、吉田大教諭が、生徒に対し不適切な言動を繰り返しており、職務に必要な適格性を欠く場合に該当するとして、解雇は有効だと主張していました。

教員側は事実関係を争い、解雇を正当化する理由はないと主張していました。

裁判所は、まず、適格性を欠くことを理由とする解雇について、「本件普通解雇は、本件就業規程47条1項2号の『職務に必要な適格性を欠く場合』に当たるとされたものであるところ、このような労働者の能力不足や職務不適格を理由とする解雇について解雇の合理性を肯定できるのは、それらが使用者に重大な損害を与えたり、企業経営や業務運営等に重大な影響や支障を及ぼすほどの内容である場合に限られると言うべきであり、また、それらが、指導や教育、注意、降格や懲戒処分等の事前の改善措置によっても容易に是正しがたい程度に達していることが必要というべきである」との一般的基準を定立しました。

長岡支部判決は、上記一般的基準を踏まえ、当該ケースについて、学園の主張する事実関係についてすべてを認定することはできないことを前提に、教員の言動が学園運営に具体的な支障を生じさせたとは言えないこと、かなり前の事実であることから現時点での教員の改善不能性を示すものではないこと、教員に対する指導や懲戒処分等により是正する余地があることなどの事情を踏まえ、解雇を無効としました。

適格性については、使用者が要求するレベルに合致するかどうかで判断すると恣意的な判断がなされうること、解雇が労働者の人生に大きな悪影響を与えることからすると、長岡支部のように解雇が正当化される場合を限定的に解釈することが妥当というべきでしょう。

2 新潟で解雇のお悩みは弁護士齋藤裕へ

適格性や能力欠如を理由とする解雇の中には、恣意的という他なく、無効と評価されるようなものが多くあります。

そのような場合には、交渉、仮処分、労働審判、訴訟など、権利を守る手段がいくつもあります。

解雇されて納得できない場合には弁護士齋藤裕(新潟県弁護士会所属)にご相談ください。

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