子の引き渡しと人身保護請求

1 子の引き渡しを求める手段

子の引き渡しの審判等が確定した場合でも、相手方が任意に子どもを引き渡さない場合、執行をする必要があります。

通常は間接強制⇒直接強制を行いますが、それでもダメであれば人身保護請求手続きを行うことになります。

2 人身保護請求手続き

人身保護請求では、刑罰の裏付けをもって子の引き渡しを求めることができ、極めて強力な手段ということができます。

最高裁平成6年4月26日判決は、人身保護請求が認められるべき要件として、

ⅰ 拘束者に対し,家事審判規則52条の2又は53条に基づく幼児引渡しを命ずる仮処分又は審判が出され,その親権行使が実質上制限されているのに拘束者が右仮処分等に従わない場合がこれに当たると考えられるが,

ⅱ更には,また,幼児にとって,請求者の監護の下では安定した生活を送ることができるのに,拘束者の監護の下においては著しくその健康が損なわれたり,満足な義務教育を受けることができないなど,拘束者の幼児に対する処遇が親権行使という観点からみてもこれを容認することができないような例外的な場合がこれに当たるというべきである。

としています。

ⅰがあるため、子の引き渡しを命ずる確定審判がある場合には人身保護請求が原則認められると言えます。

ⅱについては児童虐待と評価すべきような例外的場合のみ認められると考えられます。

確定審判等があっても人身保護請求が認められないことがありえます。

大阪地裁平成19年2月21日判決は、親権者から非監護権者に対する人身保護請求ですが、15歳から8歳までの4人の子どもが請求者との暮らしにについて否定的な発言をしている等の状況において、「今後多感な時期を迎える被拘束者桜を請求者の監護の下に置くことは,拘束者の監護の下に置くことに比べて被拘束者桜の幸福の観点から著しく不当であるといわざるをえない。」等として、請求を認めませんでした。

このように、審判が確定していたり、単独親権者とされている場合であっても、判断能力のある年齢の子どもが引き渡しに拒絶的である等の事情があれば人身保護請求が認められないこともあることには留意が必要です。

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