報道によると、連節バスが10年更新を迎え、新潟市が連節バスの購入を検討しているとのことです。
ところが、新潟市議会では、かつてのような強い反対論は声を潜めているようです。
しかし、連節バス更新は税金の無駄遣いであり、阻止しなければなりません。
1 乗客の収容可能性の観点から連節バスの必要性はあるのか?
連節バス導入時、連節バスを導入する主要な必要性とされたのは、ピーク時30分間において、新潟駅を出発するバスの本数や乗客数を考慮すると、連節バスを導入しない限り乗客を収容しきれないということです。
しかし、住民訴訟の中で、新潟市側は、実際には、BRT開業後の数値を見た結果、連節バスを導入しなくても乗客を収容できる人数であったことを認めていました。
これは、新潟市が想定していたバス本数と実際のバス本数にずれがあったからです。
現在では、そのときより乗客数は減っていますので、この意味での必要性は皆無と言えます(2017年3月はBRT平均乗客数35・0人、2025年2月の萬代橋ライン平均乗客数33・8人。参照:バスの利用人数)。
なお、住民訴訟では、連節バスが、新潟市のシンボルの役割を果たすことが期待されていたということで新潟市側が勝っています。
連節バスがシンボルとしての役割を発揮していないのは、皆様ご存じのとおりです。
2 運転手不足だから連節バス?
最近では運転手不足に対応するために連節バス導入が必要だとの主張もされています。
しかし、2025年2月時点で、萬代橋ラインの平均乗客数は33・8人です。
これは通常バスで収容できる人数でしかありません。
時間帯によるずれはあるとしても、ごく一部の時間帯に集中があるだけです。
連節バスが運転手不足対策に有効だと言えるエビデンスは希薄と言わなくてはなりません。
運転手不足を解消する必要があるとしたら、現経営陣の経営責任を取らせ、辞職させ、その上で連節バス購入に要する40億円(1年間4億円)を賃金上乗せの補助金にしたらよいのではないでしょうか。その補助金は運転手から地域経済に循環するわけですし、よほど生きたお金の使い途になると思います。
3 連節バスがもたらす弊害はなくなっていない
連節バスについては、従来
ⅰ 非常口が天井にあり、避難が困難
ⅱ 他の車からして邪魔
ⅲ バスの速達性を害する
ⅳ 白山駅に乗り入れできないため、電車との有機的運用が不可能
というデメリットが指摘されてきました。
それらのデメリットは何ら解消されていません。
4 連節バスは廃止へ!
連節バスは有害無益の存在です。
BRTはなくなりました。
連節バスも更新を許さず、歴史の彼方に忘却させるべきです。
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