白内障手術と医療過誤

白内障手術は、場合によっては失明という重大な結果を招くことがあり、医療過誤として賠償責任が認められることもあります。 以下、医師側の責任を認めた事例をご紹介します。 1 医師の説明義務違反を認めた事例 東京地裁令和3年4…【続きを読む】

部活動における負担軽減措置をとらなかったことと学校側の責任(学校事故)

福岡高裁宮崎支部令和3年2月10日判決は、適応障害と診断された公立中学生徒について、教諭らが部活動における軽減措置をとらなかったために症状が悪化したことについて、配慮義務違反に当たるとして、自治体側に賠償責任を認めました…【続きを読む】

麻酔中毒、麻酔事故と医療過誤

1 麻酔中毒、麻酔事故と医療過誤 不適切な麻酔による死亡あるいは重大な後遺障害を残す事故が少なくありません。 以下、麻酔中毒、麻酔事故と医療過誤をめぐる裁判例をご紹介します。 2 必要最小量を,可能な限り速度を遅くして注…【続きを読む】

クリステレル胎児圧出法・子宮底圧迫法と医療過誤(産科事故)

1 クリステレル胎児圧出法・子宮底圧迫法について クリステレル胎児圧出法は子宮底圧迫法の代表的なものです。 子宮底圧迫法は、胎児を円滑に娩出させることを目的に、陣痛発作時に、掌や前腕などを用いて子宮底を圧迫するものです。…【続きを読む】

ソリリス投与中の患者が髄膜炎菌感染症に罹患した場合と医療過誤

1 ソリリスと髄膜炎菌感染症 ソリリスは溶血抑制作用のある薬であり、発作性夜間ハモグロビン尿症に使用されます。 しかし、ソリリスについては、抵抗力の低下により髄膜炎菌感染症を誘発するという副作用もあります。 髄膜炎菌感染…【続きを読む】

臍帯異常と医療過誤

1 臍帯異常 臍帯異常は新生児の死亡や重大な障害を来す大きな原因となっています。   臍帯膜絡 臍帯巻絡は、分娩時に臍帯が胎児に巻絡した状態をいいます。 巻絡が3~4回以上だと新生児死亡の可能性が高まるとされます。 超音…【続きを読む】

帝王切開後の血栓塞栓性疾患

1 帝王切開と血栓塞栓性疾患 分娩後、母親は血栓塞栓性疾患となる可能性が高まります。 特に帝王切開後については可能性が高くなります。 静脈血栓症については下肢の浮腫、腫脹という症状が現れます。 診断のためにFDP,D-ダ…【続きを読む】

常位胎盤早期剥離と医療過誤

1 常位胎盤早期剥離とは? 常位胎盤早期剥離とは、子宮壁の正常な位置に付着している胎盤が、通常は妊娠20週以降に剥がれてしまうことです(MSDマニュアル家庭版)。 妊娠高血圧症候群、常位胎盤早期剥離の既往、切迫早産、腹部…【続きを読む】

低酸素性虚血性脳症(医療過誤)の損害額

1 低酸素性虚血性脳症(医療過誤)と損害額 医療過誤により新生児が低酸素性虚血性脳症となった場合、新生児本人及び親は、医療機関等に賠償請求をなし得ます。 賠償額の計算は一般の交通事故や医療過誤と同じ計算方法になります。 …【続きを読む】

産科医療補償制度

1 産科医療補償制度について 産科医療補償制度は、制度加入の分娩機関の医学的管理下に出生した子どもが、脳性まひとなり、一定の要件を満たした場合に、補償金の支払いがなされるという制度です。 出産で脳性まひが生じた場合に使用…【続きを読む】