親の経済的負担を増やしてきた学校給食会

福岡では学校給食会を省くことで年5500万円削減との報道

西日本新聞の報道によると、福岡市は、今年度から、学校給食用の米、パン、牛乳について、公益財団法人福岡県学校給食会を通さず、食品業者からの直接購入に切り替えることにしたとのことです。

給食会を省くことで購入費が年間約5500万円削減されるとのことです。

なお、公益財団法人福岡県学校給食会の理事長は県教育庁OBだということです。

学校給食会は各地にある公益財団法人です。

牛乳・米・パンの基本食品3点を給食のために独占的に納入したり、それ以外の食品を納入する入札に参加したりしています。その活動実態には地域により違いがあります。

この学校給食会は新潟県もあります。

財団法人新潟県学校給食会は現職教員や教育委員会関係者が役員をしている組織です。

新潟県では、財団法人新潟県学校給食会が学校給食用牛乳の代金徴収を行い、手数料を徴収しています。

これは入札等で決まったことではなく、県が指定しているものです。

財団法人新潟県学校給食会は個々の親ではなく、学校等から牛乳代金を徴収し、手数料を取っています。

学校等から代金を徴収するのはそれほど手間とは思えません。本来は給食に牛乳を納入している業者が自分で行えばいいことです。それにも関わらず、財団法人新潟県学校給食会が間に介入することにより、結果として親が手数料分余計に給食費を払わないといけない状況になっています。

財団法人新潟県学校給食会は、このように利権とも言える収入減を確保しています。

他方、牛乳・パン・米の基本食品3点以外の食材については各教育委員会等の入札に参加し、かなりの売上をあげています。

公益財団法人は税優遇がなされます。

しかも、牛乳等において通常の業者が得られない収入を得ている公益財団法人は、通常の業者より有利な立場で入札に参加することになります。

これでは不公平ですし、自由競争が働いているとは言えません。

また、公益事業を目的とするはずの公益財団法人の目的を逸脱していると言わなくてはなりません。公益財団法人が営利事業を行うのは、通常の業者では採算が合いにくいような特殊な状況に限られるべきです。

親の給食費負担を減らし、民間の納入業者による自由競争を確保するために、全国的に学校給食会の特権的な地位について見直すことが必要です。

新潟市民オンブズマンは現在この問題に取り組んでいます。ご支援よろしくお願いします。

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