虫垂炎、盲腸と医療過誤 新潟県の医療過誤はお任せ下さい

執筆 新潟県弁護士会 弁護士齋藤裕(2019年度新潟県弁護士会会長、2023年度日弁連副会長)
新潟県の弁護士齋藤裕に医療過誤はお任せ下さい。
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虫垂炎(盲腸)はありふれた疾患です。
しかし、今でも見落としや不適切な対処により後遺障害が残ったり、死亡に至る場合もあります。
私も虫垂炎の見落としの医療過誤の事件を担当し、医療機関側に損害賠償金を支払わせたことがあります。
以下、虫垂炎の治療に関し、どのような場合に損害賠償が認められるかを見ていきます。

1 虫垂炎手術にあたっての結索不十分の医療過誤

東京地裁平成15年6月2日判決は、虫垂炎手術にあたっての結索不十分、引き続く腹腔内出血により術後イレウスにつながったという事案について損害賠償を認めています。
同判決は、「結紮した虫垂間膜の断端が結紮部位を挟んで上下に裂け,そこから出血していたというのであるから,腹腔内出血は,虫垂間膜の結紮に緩みなどの不具合が生じて発生したと理解するのが自然である」として手術にあたっての結索不十分があったと認定します。
そして、その結索不十分を医療契約上の債務不履行にあたるとし、損害賠償を命じました。

2 精密検査をしないで虫垂炎を見落とした医療過誤

虫垂炎の見落としについての東京地裁平成7年3月23日判決

東京地裁平成7年3月23日判決は、虫垂炎の見落としが死亡に至った事件について損害賠償を命じています。
同判決は、「医師は、腹痛を訴えるクオンの白血球数が増加しており、急性虫垂炎との疑いも持ったというのであるから、更に確定診断に至るべく、少なくとも各圧痛点検索、直腸指診及び直腸内体温測定を実施すべき義務があるものというべきところ、これを怠ったものといわざるを得ない。」として、医師側の損害賠償義務を認めました。
虫垂炎が命に係わる疾患であることから、虫垂炎を疑わせる兆候があった場合に、医師が精密検査をすべきとの裁判所の判断は妥当と言えるでしょう。

虫垂炎の見通しについての熊本地裁令和3年4月21日判決

なお、熊本地裁令和3年4月21日判決も、以下の症状が認められる場合において、「平日日勤帯で腹部超音波検査又は腹部CT検査の実施に大きなハードルはな」かったとして、患者に対し腹部超音波検査又は腹部CT検査をしないで虫垂炎を見落としたことについて注意義務違反があるとしています。
ⅰ 嘔吐の症状があること,
ⅱ 白血球数が22800/μlと高度上昇していたこと
ⅲ 右側腹部~右下腹部に圧痛の症状がみられたこと
ⅳ 38.9度の発熱

3 医療過誤のお悩みは弁護士齋藤裕(新潟県弁護士会所属)にお問合せください

虫垂炎については、虫垂炎の手術に際しチューブを体内に残置したケースについての札幌地裁平成15年12月19日判決もあります。参照:虫垂炎をめぐる医療過誤についての裁判例
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