秋田で買ったSuicaが新潟まで行かないと返金されない件について

報道によると、秋田駅構内のJR系列コンビニで購入したSuicaについて、新潟や仙台まで行かないと解約できない扱いとなっているとして問題となっています。

この点、東日本旅客鉄道株式会社ICカード乗車券取扱規則は以下のとおり定めます。

「第15条Suicaが不要となった場合は、利用者は当社が指定する駅にSuicaカードを返却し、SF残額(10円未満のは数がある場合は、10円単位に切り上げた額。以下本条において同じ。)を一括して払いもどしの請求をすることができます。この場合、Suica1枚につき手数料として220円(SF残額が220円に満たない場合はその額)を支払うものとします。」

ここでは、Suicaの払い戻しをするのは「当社が指定する駅」とされています。

ですから、JR東日本において、Suicaの払い戻しができる駅として新潟駅や仙台駅を指定し、秋田駅を指定していなかったら、規則上は今回のJR東日本の取扱いは規則に沿っていることになります。

では、このような規則は法律上許されるのでしょうか。

電子マネーについて定めた法律である資金決済法には、該当する条文がありません。

消費者の保護を目的とする消費者契約法には以下の条文があります。

「第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。
一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分」

これは損害額の定めに関する規定であり、返金に関するものではありません。

しかし、費用不返還合意は実質的に損害賠償額の予定と同じであり、費用不返還合意にも消費者契約法9条1項1号が適用されると考えられます。

そして、新潟まで行かないと返金しないとの合意があるとすると、それは実質的に返金を不可能とするものであり、消費者契約法9条に反する可能性もあるとは言えると考えます。

また、特約がない場合、民法の原則に従うと返金は利用者の住所で行うこととなりますが、規則の内容がそれに比べ極端に利用者にとって不利益となっていますので、消費者契約法10条により無効となる可能性も否定はできないと考えます。

 JR東日本には、是非利用者の利便に配慮した、柔軟な取扱いを期待したいと思います。

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