新発田第一中学いじめ自殺事件第一回弁論

2020年4月6日、新潟地方裁判所において、新発田第一中学いじめ自殺事件の第一回弁論が開かれました。

これは、いじめを受け続けた被害生徒が、2017年6月にいじめ自殺をしたことを受けた訴訟です。

いじめは被害生徒が中学1年生のときから始まりました。いじめの内容は、からかい、悪口などです。

このようないじめは被害生徒が自殺をする中学3年生のときまで続きました。

いじめがあったこと、いじめが自殺に結びついたことは、第三者委員会の報告書でも認めています。

この訴訟の大きな争点は2つです。

1つ目は、自殺の予見可能性があったかどうかです。

教員らは、被害生徒に対するいじめがあったとは評価していませんでしたが、いじめに該当する悪口などの事実は認識していました。

また、教員は、被害生徒がリストカットをしていたことを認識することが可能でした。

これらの事情から、学校側には自殺の予見可能性があった、よって自殺についてまで学校側が法的責任を負うと考えます。

仮に、自殺についての予見可能性がなかったとしても、教員らは、いじめに該当する事実を認識しつつ、対応らしい対応を取っていなかったので、いじめが継続されたことについての法的責任は生ずると考えます。

いじめに該当する事実があったのに、それをいじめと認識しないことの責任の重さをきっちりと裁判所に認めさせたいと思います。

教育委員会、学校、教員の意識改革が必須です。

2つ目の争点は、加害生徒の氏名開示です。

なぜ大切な子どもが命を奪われる事態になったのか、親として知りたいのは当然です。

しかし、新発田市教育委員会は、いじめの事実及びそれが自殺に結びついたことは認めつつ、未だに加害生徒の氏名を遺族に開示していません。

勘違いされそうですが、遺族側としては、加害生徒の氏名の公表を求めているわけではなく、遺族にだけ加害生徒の氏名を教えてほしいと言っています。

このような控えめな要求さえもこれまで受け入れてもらえませんでした。

訴訟の中で、学校側が遺族にいじめの経過、特に加害生徒の氏名を開示する義務を負うことを認めさせ、加害者氏名の開示を実現したいと考えています。

上記した2つの争点を柱に、この訴訟を、いじめのない学校実現のためのきっかけにしたいと考えています。

なお、代理人は、齋藤裕、加賀谷達郎、猪俣啓介の3人です。

みなさまのご支援ご理解をお願いいたします。

新発田第一中学いじめ自殺事件については、新発田第一中学いじめ自殺事件訴訟提訴時の記事もご参照ください。

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