5chの「生き物苦手板」閉鎖を求める署名

現在、change.orgで、5chの「生き物苦手板」閉鎖を求める署名活動が行われています。

5chは著名な匿名掲示板であり、従来から違法な名誉毀損などで問題となっています。

「生き物苦手板」はそこに存在する板です。

そこには動物虐待の動画などが掲載されてきたということです。

動物虐待自体、動物愛護法44条に違反する犯罪です。

ですから、動物虐待を行うことは許されませんし、動物虐待を促進しかねない動画として拡散する行為も許されるものではありません。

よって、動物愛護の精神からして極めて意義深い署名運動だと考えます。

しかし、署名運動に対しては、動物虐待の動画投稿の場を閉鎖しても、別のところで動物虐待の投稿がなされるので無意味だという批判もあるようです。

このような批判に対して、署名運動の主催者は以下のとおり述べています。

「当会はキャンペーンタイトルはキャッチコピーとして訴えており、閉鎖だけを求める署名内容ではありません。進捗にも記しておりますが、生き物苦手板で犯罪が行われている事実について焦点を当てていますが、閉鎖する必要性、犯罪を防ぐために必要性なプロバイダ規制法の見直し、インターネット法規制、審議会の設立、監視機関の設立、各運営、機関による捜査権限の付与、罰則など、あらゆる観点から犯罪を防いでいく包括的なインターネット法規制を求めております。」

このように、単なる特定板の閉鎖のみならず、ネット規制について踏み込んでいることが分かります。

現在でも匿名掲示板は一定の影響力を持っており、名誉毀損他の違法行為の温床となっています。

このような違法行為の温床となっているのは、形式上の管理人が外国法人であるために法的手段をとりにくい、掲示板自体削除の方法を用意しているものの削除を受け付ける方法が極めて限定されており使いづらいなどの理由があります。

掲示板の設置自体表現の自由で保護される可能性があり、安易な規制には問題もあります。

しかし、例えば、容易な削除方法を用意していなかったり、国内に形式上の管理人をおいていないなどして、削除請求などがしにくい状態としている掲示板などについては検索表示されないように検索エンジン事業者に要請するなど、表現の自由と両立しうる掲示板の規制の仕方は色々考えられます。

今回の署名運動をきっかけに、動物愛護だけではなく、包括的な掲示板規制についての議論がなされることを期待します。

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