常位胎盤早期剥離はどのような場合に医療過誤になるのか?

さいとうゆたか弁護士

執筆 新潟県弁護士会 弁護士齋藤裕(2019年度新潟県弁護士会会長、2023年度日弁連副会長)

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1 常位胎盤早期剥離とは?

常位胎盤早期剥離とは、子宮壁の正常な位置に付着している胎盤が、通常は妊娠20週以降に剥がれてしまうことです(MSDマニュアル家庭版。MSDマニュアルの常位胎盤早期剥離のページに飛びます)。

妊娠高血圧症候群、常位胎盤早期剥離の既往、切迫早産、腹部外傷、喫煙のある妊婦について可能性が高いと言われます(島根大学医学部産科婦人科HP)。

常位胎盤早期剥離は、播種性血管内凝固症候群(DIC)による重度の出血、腎不全、子宮壁内の出血、胎児死亡等に至る危険性があります。

常位胎盤早期剥離の場合、帝王切開やオキシトシン等を利用した早期分娩をしなければならないことがあります。

入院や床上安静などをする場合でも母体と胎児を注意深くモニタリングする必要があります。

常位胎盤早期剥離、特に胎児死亡のケースについては、DICの危険性が高く、DICとなった場合には早急な対応が必要であるところ、DICと診断するためには血液検査等が不可欠です。

医療機関においてこれらの対応をとらなかった場合、損害賠償の対象とされることがありえます。

以下、常位胎盤早期剥離において医療機関が適切な対応をとらなかったために医療機関に賠償責任が認められた裁判例を紹介します。

2 常位胎盤早期剥離において継続的なモニタリングをしなかったことについて過失を認めた裁判例

京都地裁平成18年10月13日判決(https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/713/033713_hanrei.pdf)は、常位胎盤早期剥離のケースにおいて、医師が継続的又は断続的に胎児心拍数モニタリングを続けるべきであったのにこれを怠ったとして注意義務違反を認めました。

そして、モニタリングをしていた場合には直ちに帝王切開を施行することができたとし、胎児に重大な障害が残ったことについて、後遺症が生じなかった相当程度の可能性が侵害された等とし、賠償責任を認めました。

3 常位胎盤早期剥離後の産科DICへの対応について過失を認めた裁判例

東京高裁平成28年5月26日判決は、常位胎盤早期剥離後胎児が死亡した事例においては産科DICの危険性が極めて高いことを前提に、医療機関において、産科DICの確定のための血液検査等を行わなかったこと、適時に輸血や抗ショックの治療をしなかったことについて注意義務違反があったとしました。

そして、産科DICで妊婦が死亡したことについて医療機関側に賠償責任を認めました。

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産科医療補償制度

低酸素性虚血性脳症と医療過誤

も御参照ください。

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