談合で会社に損害があった場合、株主代表訴訟ができます

さいとうゆたか弁護士

執筆 新潟県弁護士会 弁護士齋藤裕(2019年度新潟県弁護士会会長、2023年度日弁連副会長)

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1 談合と株主代表訴訟

株主は、株式会社の取締役らが会社に損害を与えた場合、取締役らが株式会社に賠償をすることを求める株主代表訴訟を起こすことができることがあります。

株式会社において競争の実質的制限(談合)をして、それに責任を負うべき取締役らがいる場合、株式会社にその取締役らに対する賠償請求をすることを求める株主代表訴訟をすることもありえます。

以下、どのような場合に法的責任が認められるかなどについて解説します。

2 談合について取締役らの責任が認められる場合

東京地裁令和4年3月28日判決は、アスファルト合材の販売価格の談合について、役員や従業員らの賠償責任を認めています。

事業部長については、

ⅰ 従来、談合の会合に参加していたので、対象となる期間の談合についても知っていたと考えられる、

ⅱ 取締役として、談合の合意に従って製品事業部としての事業部方針を決定し、それに基づく社内通達発出を指示していた、

という状況において、事業部長において、株式会社が順守すべき独禁法3条(不当な取引制限の禁止)に違反する行為をしたものと評価されるものとして、賠償責任の対象となるとしました。

事業推進本部長については、

ⅰ 談合合意の存在、内容を知っていたこと、

ⅱ 製品事業部が談合の合意に従って合材の販売価格の引き上げ方針を決定し、その方針を株式会社としての指示内容とすることを妨げず、かえって、事業推進本部部長として上記方針を記載した通達の発出を承認した、

という状況において、株式会社が順守すべき独禁法3条(不当な取引制限の禁止)に違反する行為をしたものと評価されるものとして、賠償責任の対象となるとしました。

代表取締役については、

ⅰ 談合合意の存在、内容を知っていたこと、

ⅱ それにも関わらず、製品事業部が談合の合意に従って合材の販売価格の引き上げ方針を決定し、その方針を株式会社としての指示内容とすることを妨げなかった、

という状況において、株式会社が順守すべき独禁法3条(不当な取引制限の禁止)に違反する行為をしたものと評価されるものとして、賠償責任の対象となるとしました。

このように、談合を推進する作為をした場合はもちろん、談合を避止すべき立場にある代表取締役等については、談合を知りつつ、放置したことで賠償責任を負う可能性があることになります。

3 談合と株主代表訴訟についてのご相談は弁護士齋藤裕(新潟県弁護士会所属)へ

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