自賠責における高次脳機能障害の認定(交通事故)

さいとうゆたか弁護士

1 高次脳機能障害の自賠責における認定

現時点における自賠責での高次脳機能障害認定は以下のような要素によりなされていると考えられます(「自賠責保険における高次脳機能障害認定システム検討委員会」報告書、2018年5月)。

以下ご紹介します。

2 評価の対象となる資料

画像所見、意識障害の有無・程度・持続時間、神経症状の経過、認知機能を評価するための神経心理学的検査を総合的に評価して高次脳機能障害の有無が判定されることになります。

3 画像資料について

画像資料としてはCT、MRIが重視されます。
臨床においてはCT検査がなされることが多いですが、微細な脳損傷を検知するためにはMRI検査が望ましいとされていますので、被害者側において早期のMRI検査を要望すべき場合もあるでしょう。
外傷から3〜4週間以上が経過すると、重症例では、脳萎縮が明らかになることがあります。この脳萎縮の所見は、高次脳機能障害の存在を裏付けるものとされます。
DTI、fMRI、MRスペクトロスコピー、SPECT、PET等は補助的な資料として扱われます。

PET検査と高次脳機能障害

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4 意識障害について

脳外傷に起因する意識障害が重く、長引くほど高次脳機能障害が生じる可能性が高いとされます。特に意識障害が6時間以上継続する症例では可能性は特に高いと考えられます。
画像所見が明らかではなく、意識障害も認められない場合、高次脳機能障害ではないとされることが多いです。
検査がされなかったことにより画像所見が明らかではないものの、中等度以上の意識障害が認められ、神経心理学的検査等に異常所見が認められる場合には、脳外傷による高次脳機能障害と判断されることがあります。意識障害の有無・程度・持続時間を参考に、症状の経過を把握していくことが必要であるとされます。

5 症状経過

頭部外傷後の症状が次第に軽くなりながらその症状が残った場合、脳の器質的損傷とその特徴的な所見が認められるならば、脳外傷による高次脳機能障害と事故との間の因果関係が認められるとされます。
他方、頭部への打撲などがあっても、それが脳の器質的損傷を引き起こすほどのものではなく、外傷から数か月以上を経て症状が発現し、次第に悪化するような事例では、脳外傷に起因する可能性は少ないとされます。画像検査で慢性硬膜下血腫や脳室拡大などの器質的病変が認められなければ、この可能性はさらに少なくなるとされます。

6 神経心理学的検査

WAIS-III、WMS-R、三宅式-14-記銘力検査、TMT、語の流暢性、BADS、WCST、WISC-IV、KABCII等の結果が参考にされます。

7 新潟で交通事故、高次脳機能障害のお悩みは弁護士齋藤裕(新潟県弁護士会所属)にご相談ください

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