印刷機による労災事故で、どのような場合に損害賠償が認められるのか?

交通事故

執筆 新潟県弁護士会 弁護士齋藤裕(2019年度新潟県弁護士会会長、2023年度日弁連副会長)

新潟の労災は弁護士齋藤裕にお任せください

印刷機による労災事故は少なくなく、人命に関わるものもあります。

以下、実際の事例や裁判例を紹介します。

1 印刷機による労災事案

厚生労働省の職場の安全サイトには、

・労働者が排紙機のカバーとロールの間に挟まれた。印刷機にはカバーが開いている状態では機械が作動しないようリミットスイッチが設置されていたが、当時はこれにガムテープが巻かれ、作動しないようになっていた

・印刷機の紙押さえとローラの間に巻き込まれた。印刷機には、もともと紙押さえが上がっている状態では機械が作動しないようにリミットスイッチが設置されていたが、災害発生時はこれが作動しないようになっていた。また、作業者が印刷機の可動個所に近づいたときに機械が停止するような安全装置もなかった。

という事例が紹介されています。

安全装置をつけていない、ついていても効率のために作動させないようにしていて重大な事故が発生していることがわかります。

・適切に安全装置を設置し、かつ、作動させること、

・そのような状態になっていることを組織的にチェックすること

・機械の危険性や安全装置の重要性について労働者に教育・指導すること

は事故防止のために必要な使用者の義務であり、それに違反して事故が発生した場合、使用者には賠償責任が生ずる可能性があります。

2 仙台高裁令和4年8月31日判決

刑務作業中の受刑者が、印刷機内の紙を取り除くために印刷機内に手を差し入れたところ、他の受刑者が印刷機を作動させたため、受刑者がケガをしたという事件についての裁判例です。

受刑者についての事件ですが、ここで言われていることは一般の労働者にも妥当すると考えられます。

この印刷機では、用意ボタンを押すと1秒程度ブザーが鳴り、その後運転ボタンが押されると印刷機がすぐ作動することになっていました。これは、作動前に、印刷機周辺の人に警告を与える趣旨の仕組みです。

しかし、用意ボタンを押してから、すぐに運転ボタンを押すと周囲に十分な警告を与えることにはならず、危険です。

以上を踏まえ、判決は、刑務所長において、用意ボタンを押してから、運転ボタンを押すまでに一定の間隔を取るように指導する義務があったのに、これがなされなかったとして、職務上の注意義務違反があったとしました。

3 新潟で労災のお悩みは弁護士齋藤裕(新潟県弁護士会所属)にお気軽にご相談ください

労災についての一般的な記事

労災と損害賠償についての記事

労災保険についての記事

当職が担当したANAクラウンプラザホテル新潟過労労災事件についての記事

新型コロナと労災についての記事

もご参照ください。

新潟で労災、過労死のお悩みは弁護士齋藤裕にご相談ください。

まずはお電話(025-211-4854)か、メールでご連絡ください。

弁護士費用はこちらの記事をご参照ください。

さいとうゆたか法律事務所トップはこちらです。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です