労災と解雇

労災、解雇問題

1 労災と解雇

労災でケガをした場合、従来と同じようには就労できないこともあります。
それを理由に解雇されることもありえます。
しかし、労基法は以下のとおり定めています。

第十九条 使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後三十日間並びに産前産後の女性が第六十五条の規定によつて休業する期間及びその後三十日間は、解雇してはならない。ただし、使用者が、第八十一条の規定によつて打切補償を支払う場合又は天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合においては、この限りでない。
② 前項但書後段の場合においては、その事由について行政官庁の認定を受けなければならない。

労災により症状固定までの間に療養のため休業する期間については原則として解雇できないことになります。

2 症状固定後の解雇

それでは、症状固定後は労災で十分就労できないことを理由に解雇できるでしょうか?

札幌地裁令和1年9月26日判決は、以下のとおり述べ、症状固定後約2か月後の解雇を有効としました。

会社は、労働者が従来の職を続けることが困難であると判断し、配置転換を申し出たものの、それが拒否されたため、解雇となりました。

同判決では、「原告は,平成29年5月に医師の「仕事復帰の承諾」が出ている旨を被告に伝えているものの,その後,本件解雇に至るまでの間,これを裏付けるに足りる診断書等の医学的資料を提出していない」として、会社において労働者が従来の職場で就労できないと判断したことは合理的だったとしました。

その上で、同判決は、「被告は原告に対して清掃部への配置転換を提案するなど一定の解雇回避のための努力を行っていたものの,原告が慣れた作業への復帰を希望して被告の提案を受け入れず,本件解雇に至った」として解雇に合理性があるとしました。

よって、労災により就労が十分できなくなったことを理由とする解雇については、

ⅰ 就労できるということの裏付けがあるかどうか

ⅱ 会社において合理的な配置転換を提案したかどうか

により判断されることになるでしょう。

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