キスだけだと不倫じゃない? どこから不倫なのか、解説しました。

離婚問題

執筆 新潟県弁護士会 弁護士齋藤裕(2019年度新潟県弁護士会会長、2023年度日弁連副会長)

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1 セックス=不倫か?

不倫があるとされると離婚や慰謝料の理由となります。

そのため何が不倫かが重要ですが、率直にいうと完全に定義が確定しているわけではありません。

多くの裁判例は、性行為・性交渉、すなわち男性器を女性器に挿入する行為をもって性行為・性交渉とし、配偶者がある人が配偶者以外の人と性交渉をした場合を不倫としています。

しかし、必ずしも性交がなくとも不倫に該当するとの裁判例も存在しています。

2 性交渉がないのに性行為を認めた裁判例

宇都宮地裁真岡支部令和1年9月18日判決は、以下のとおり述べて、キスやペッティングをもって不倫としています。

「不貞行為は,挿入を伴う性行為がその典型例ではあるものの,内縁関係に準じて認められる原告の法的保護に値する利益が侵害されているか否かが本件の不法行為の成否を左右すると解する以上,必ずしも挿入を伴う性行為を不貞行為の不可欠な要素とするものではないと解するのが相当であり,かかる解釈に立つ以上,被告らが被告B宅で数日間を共にし,被告Bも認めるキスやペッティング(挿入を除いた性行為)をしたことだけであっても,前記の利益を侵害するものとして不貞行為に当たることは明らかである。」参照:キス等が不倫となるとした判決

また、東京地裁平成28年9月16日判決も、以下のとおり述べ、キスやペッティングをもって不倫としています。

「被告とAとの交際は,平成25年12月以降,1年半近くにわたって継続していた上,肉体関係が存在していたとまでは認められないものの,前記のとおり,抱き合ったり,キスをしたりしていたほか,Aが服の上から被告の体を触ったこともあったのであるから,その態様は,配偶者のある異性との交際として社会通念上許容される限度を逸脱していたといわざるを得ない。被告は,Aに配偶者がいることを認識しつつ,Aとの交際を継続していたのであるから,被告の行為は,交際相手の配偶者である原告との関係において,不法行為を構成するというべきである。」

以上からすると、継続的にキスやペッティングをする関係にあった場合には不倫関係にあったと評価される余地は十分にあるということだと思います。

上記裁判例を踏まえても、キスを1回したから不倫になるとは言いにくいと思います。

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