直接交流と間接交流

1 直接交流と間接交流

非監護親と子どもとの面会交流は、親と子どもが直接面会する直接交流が原則です。

しかし、新型コロナの影響やテレビ電話の普及に伴い、間接交流も珍しくなくなっています。

非監護親が直接交流を望む場合、どのような場合において直接交流が命じられ、どのような場合に間接交流どまりとなるのでしょうか?

以下、検討します。

 

2 間接交流・直接交流についての判断を示した裁判例

直接交流を命じた裁判例

大阪高裁令和1年11月8日決定は、原決定が間接交流のみを命じたのに対し、直接交流を命じました。

同決定は、

・非監護親と未成年者らの従前の父子関係は良好

・平成30年6月末ころまでは,宿泊はもとより2回にわたり家族で一緒に旅行に出掛けるなど,柔軟かつ円滑に非監護親と未成年者らの直接交流が行われていた

・その際,非監護親が未成年者らに対して不適切な言動に及んだことも窺われない

・未成年者らは,現在も非監護親を慕い,直接交流の再開を望んでいる

という事情を前提に直接交流を命じています。

この裁判で、監護親側は、監護親が非監護親と会うと具合が悪くなると主張していましたが、

・監護親は,復職できるまでに回復しているのであるから,直接交流に応じることによって健康状態が悪化し,未成年者らの監護に支障を来たしたり,未成年者らに不安を与えたりする状態に至るとは考えられない

・未成年者らの年齢(9歳,6歳)や発達状況からすると,当事者のいずれかの目が届く範囲の短距離であれば,受渡場所まで未成年者らだけで歩いて行くことは可能であるから,相手方と抗告人が直接対面することなく未成年者らの受渡しができないわけではない

として、裁判所は直接交流の妨げとなるとはしませんでした。

間接交流のみを命じた裁判例

東京高裁令和1年8月23日決定は、「未成年者らは,抗告人との面会を強く拒否し,LINEでの連絡をも拒んでいる」ことを理由に、電子メール等による間接交流のみ認めています。

直接交流を認めるか否かの基準は?

以上の裁判例を踏まえ検討すると、

ⅰ 子が真意から直接交流を拒否している場合→間接交流

ⅱ 子が直接交流を拒否していないが、監護親が非監護親と会うことを拒否している

〇拒否に合理性なし→直接交流

〇拒否に合理性あり

・子が年長で、直接の引き渡し不要→直接交流

・子が年少で、直接の引き渡しが必要で、第三者機関の利用も不可能→間接交流

という傾向になると思います。これはあくまで傾向であり、常にこのように判断されるわけではありません。

ちなみに、子が真意から直接交流を拒否している場合、その拒否に合理的理由がある場合、間接交流も認められない場合がありうるでしょう。

3 間接交流の内容

間接交流については、テレビ電話や電話による通話が多くなされています。

しかし、子どもの抵抗が強い場合には、手紙やメールのやりとり、さらには、監護親が定期的に子どもの写真を送るということもあります。

先の東京高裁令和1年8月23日決定は、子どもらが高校を卒業するまで監護親が非監護親に成績表を送付すること、高校を卒業するまで可能な限り子どもの写真を送付すること、子どもの電子メールアドレスとLINEIDを通知すること、監護親がこれらの手段を用いた親子連絡を認めることを命じています。

非監護親からみると、間接交流は不十分だと思われることもあるでしょう。

しかし、場合によっては、間接交流を積み重ね、ステップアップで直接交流が実現できる可能性もあります。

ですから、直接交流が困難だと思われる場合には、予備的にでも間接交流について主張していくことが重要です。

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