共同親権・共同監護についてどう考えるべきか?

1 共同親権制度の議論状況

現在、法制審議会家族法制部会では、共同親権を含めた家族法制についての審議が行われています。

令和4年3月29日の会議では、共同親権等に関する資料が出されています。

以下、簡単に状況などをご説明します。

2 離婚後も両親双方が親権(決定権)を持つ制度

離婚後も両親双方が親権(決定権)を持つ制度については、DV等の観点から疑念の声があったものの、離婚後も両親双方が親権(決定権)を持つ制度の具体例が提示されています。

資料では、重要決定事項は父母の双方又は一方、日常的決定事項については父母のいずれか一方、随時決定事項については現に子と一緒にいる親が決定するという例が示されています。

居所指定が以上のどれに含まれるかについては見解がまとまっていません。

3 共同親権の要件

共同親権の要件に関して、

ⅰ 離婚協議で共同親権と定められた場合、

ⅱ 裁判上の離婚において、子の利益のために、父母の一方を監護者と定めつつ、父母双方を親権者として定める場合、

ⅲ 離婚後に子の利益のために必要がある場合において裁判所の判断で共同親権に変更する場合

の3つの場合において共同親権とするとの案が出されています。

ただし、父母双方が親権者となることに争いがあるのに、ⅱで双方が親権者とされる場合は多くないとされています。

4 共同親権は実現するのか?

以上のとおりであり、法制審では文字通りの共同親権について内容に踏み込んだ議論がなされています。

しかし、3で述べたとおり、共同親権は父母間で争いがある場合には認められにくいとされています。

率直に言って、現時点での法制審の議論をみている限り、共同親権に関し、現状を大きく変える制度が誕生するとは思えません。

5 本当に必要なのは共同監護なのでは?

共同親権実現の運動をされている方の意見を聞くと、父母が半々、あるいは大きく異ならない割合で監護をする共同監護を求めているようです。

そして、法制審でも、一部の委員が共同監護の必要性を強く訴えていますが、そのような共通認識が持たれているとは思われない状況です。

家族法部会第5回会議で関西学院大学教授山口亮子氏が提出した「アメリカ合衆国の共同監護について」では、2008年のワシントン州で、1:2以上の共同身上監護50%とのデータが紹介されています。

同居中は父母の双方から愛情を注がれ、別居後も父母との十分な交流を求めるお子様にとって、アメリカで導入されている共同監護は極めて有益な制度だと考えます(お子様が一方の親との面会を合理的理由に基づき嫌がっている場合、DVケース、お子様の負担が重いケースなどは例外であることは当然です)。

共同監護制度が導入されれば、親権争い・監護権争いのために子どもの連れ去りが横行する状況も改善するでしょう。

親の負担は重いでしょうが、あくまで子の利益最優先で考えるべきです。

私は、共同親権の議論に反対はしませんが、共同親権は父母が共同で決定することが不可欠となるため、高葛藤事案では認めにくいのは間違いないでしょう。

そうであれば、あくまで実現を目指すメインターゲットは、共同監護かと思います。

今後、法制審から中間報告などが出され、意見募集が求められると思います。

子どものために、共同監護の実現を求める意見が集約されるべきでしょう。

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